販促通信
販促通信 2022年 春号 No.165
第三者視点「架け橋」
企業の広報誌を継続的に制作する難しさはいくつか挙げられますが、弊社の制作スタッフは、「企業と読者の架け橋となれているか」を念頭に、クライアントの商品やサービスを取材・編集しています。企業から読者(消費者)に何かをお伝えする際、(特に読み物では)言葉使いひとつでニュアンスは変わります。読者が受ける印象を第三者視点で捉える役割が不可欠だと考えて、取り組んでいます。
こちらの広報誌は創刊から14年を迎えました。毎号毎号、企画が尽きることなく継続できているのは、クライアント企業に脈々と受け継がれる「常に新しいものを生み出し、お客様に喜んでいただこう」とするチャレンジ精神の賜物に他なりません。次はどんな商品やサービスを展開なさるのか? 実は、弊社の制作スタッフが一番ワクワクさせてもらっている仕事でもあります。
FSC認証のご提案
環境に配慮した暮らしや経済活動の高まりの中で、印刷・紙の世界でも水なし印刷やボタニカルインキなど様々な取り組みが何年も前から行われています。最近注目されているのはFSC(Forest Stewardship Council)認証制度です。FSC認証とは、環境、社会、経済の便益に適い、きちんと管理された森林からの製品を目に見える形で消費者に届け、それにより経済的利益を生産者に還元する仕組みで、紙以外に木材製品も対象となっています。印刷物に認証マークをつけるには、林業者と流通加工業者が認証を受けている必要があり、FSC認証紙を指定し、FSC認証を取得している印刷会社で印刷を行うことで、FSC森林認証マークを表示することができます。
今回、小南農園様の720ml田村みかんジュースの化粧箱のリニューアルにあたり、FSC認証を受けた用紙を提案しました。小南農園様は自然と共にお仕事をされているため、少しでも環境に配慮した取り組みができるのならと、快諾をいただきました。FSCのラベルには大きく分けて3種類。「100%」「ミックス」「リサイクル」があり、今回は、古紙を使ったリサイクル紙「エースボール」を使用しました。
このエースボールの魅力は、古紙由来の細かなチップが醸し出す素朴な風合い。この質感を最大限に生かした、みかん箱をイメージさせるデザインに仕上げました。環境への配慮した素材も増えていますので、引き続きご紹介してまいります。
編集後記
「企業姿勢に共感できるから、その商品やサービスを支持している」。今後の経済を牽引するZ世代といわれる人々にみられる消費傾向だそうです。世界では気候変動・食料問題・国際秩序などの声が大きくなっており、国内でも様々な社会的課題が山積しています。「未来に関わる問題意識」は、特に若い世代にとって共感に値する関心ごとのひとつといわれています。
現代社会に様々な形でアプローチする弊社のクライアントや、製造を担ってくださるメーカーの方々の取り組みを見せてもらっていると、次の世代に対する真摯な姿勢が感じられます。私たちも日々刺激をいただきながら、生産者であると同時に消費者でもあるいう視点を大切に、少しでも未来につながるアイデアで仕事をしていきたいと思っています。
食品の広告制作に専門特化した
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