STAFFWORK

制作実績

2024.04.18 /

企業の歴史を汲み取りながら

バルかまは、新しい蒲鉾の姿を提案する商品です。チーズをはさんだ練り物商品はありますが、お弁当のさらにその先の食シーンまで踏み込んだ商品は少ないように感じます。「おいしさだけではなく食シーンをイメージさせるパッケージデザインに」といったテーマをいただき、アイデアを提案しながら、カネテツ様とパッケージを作り上げていきました。では、デザインのプロセスや意図を振り返っていきます。バルかま、ストレートな品名が良いです!“バル”とありますが、実際は“ウチ飲み”の食シーンを想定しているので、酒場のような具体的な作り込みはせず、アルファベットのあしらいや深い紺色を使って“バル”を想起させる絵作りをしました。また、キャラクターのてっちゃんを金色にすることで親しみやすさの中にも大人感を演出。このてっちゃんの「抜け感」がポイントで、伝統的な練り物と時代が求める新商品の橋渡しの役目と考えています。個人的な見解ですが、カネテツ様は、この“親しみやすさ”を長年大切にしておられ、店頭でも真面目だけどシリアスになりすぎない、会社の持つ温かい雰囲気が、ブランディングの一端を担っているように思います。新商品、リニューアル品問わず、カネテツ様がファンの皆様(消費者)と培ってこられた歴史(ブランド)を汲み取ることは、デザインにおいて大切なことの1つと考えています。