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2022.12.28 / President Talk

自信と誇りを持って

これ、アイデアとかデザインとかで、なんとかならない?…

そんな漠然とした相談に、日々向き合っている独立系若手プロダクトデザイナーの著書。多種多様なジャンルの様々な会社との「モノづくり」の現場を、本書では垣間見ることができる。

冒頭から「自らの仕事に、自信と誇りを持っている」と、著者自身が高らかに宣言しているシーンに出くわす。

単なる「自己PR本」と言ってしまえばそれまで…。しかしながら、本文中の「あーでもない、こーでもない、そーかもしれない、これだー! これかー?」といった悪戦苦闘の様子から、仕事に取り組む真摯な姿勢に共感を覚える読者が多いのではないだろうか。

「自画自賛」をする人を冷ややかに見る世間の目がある一方で、「堂々と自らを語っている」と肯定的に見る目もある。「若造のくせに偉そうに…」と切り捨てるのは簡単だが、現代のビジネス環境を存分に活かして、寄せられる様々な無理難題に正面から取り組む姿勢は、大いに評価したい。

本書の巻末には、著者自らの父親との対話が掲載されている。親子でありながら現役のプロのデザイナー同士でもある友達同士のような二人の会話には、互いを職業人として尊敬し合う「豊かな感性」がにじみ出ている。うらやましい限りである。

「アイデアとか デザインとか idea, design, and blah blah blah」
青木 亮作(TENT)著