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2015.09.07 / President Talk

命をいただいて生きている

自分の嗜好に合わない「本を読んだり、映画を観たり、メニューを食べたり」といったことを、意識して時々体験するようにしています。頭への刺激と、自分と嗜好が異なる人のことを慮る力を養うために。

先日鑑賞した「進撃の巨人」はそんな体験のひとつに選んだ映画でしたが、劇場公開の映画でここまで「ヘドが出る」作品も珍しい?! 巨人(巨大だが人間の姿をしている)が人間を食い散らす「人肉食シーンの連続」に、気分が悪くなった。夏休みの中高生らしき子供らも多数観ていたが、見る側(特に若い層)への心理的影響や「命の尊厳」を、出演者や制作者はどう考えているだろうか。原作の漫画表現(少年マガジン)でせめて留めておくべきで、劇場映画化は「百害あって一利なし」。

一方こちらは、「いのち」を養う食、というタイトルの食・料理関係の一冊。動物はもとより植物にも宿る多くの生き物の命を、私たち人間は「いただいて」生きている、という考えが本書には貫かれている。著者は1921年青森市生まれの現役福祉活動家・佐藤初女さん。彼女ほど豊かではないにしても、「万物に生命が宿ることを慮る資質」が、現代の日本人にはまだ備わっていると信じたい。

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